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ジタクの備え NEW 2024.11.23
災害に備える家づくり 快適な“在宅避難”を 電気や水をどう確保?
地震、台風、洪水など、いつ襲ってくるか分からない災害。発災時に家族の命を守るのはもちろん、被災後の生活を安心して送るためのライフラインの確保なども重要です。災害対策に力を入れているトヨタホーム東京山梨支社に、災害に備える家づくりのポイントを聞きました。
トヨタホーム東京山梨支社に設備のポイントとは
災害によって起こる停電や断水。自宅が倒壊の恐れがなく、ライフラインが自給自足できれば、避難所ではなく“在宅避難”が可能です。「災害にいちばん強い家」を目指すトヨタホーム東京山梨支社(昭和町河西)の栗生啓さんは、日中は太陽光による発電と蓄電、夜間は電気自動車から家全体に給電するシステムにより、必要な電力を確保する方法を紹介します。
太陽光パネルによる発電は、日中は発電した電力を使用し、夜間は購入した電力を使うというのが基本的な使い方です。これに蓄電の機能が加わることで、夜間でも日中発電した電力を使うことが可能です。
クルマde給電システム
一般的な蓄電池を設置する家庭もありますが、栗生さんが勧めるのは、近年普及が進んでいる電気自動車を活用した方法です。栗生さんは「普段は太陽エネルギーによる電力を電気自動車に充電し、停電時には電気自動車に充電している電気を建物全体に給電する『クルマde給電』システムにより、停電時も普段の生活を送ることが可能。満タンに充電時には、約4~5日分をまかなうことができます」と紹介します。
断水時の対策としては、貯水タンクの設置があります。4人家族で約10日分に相当する約120リットルの水を確保できるタンクを、住宅建設時に基礎部分に設置すると安心です。また、給電システムがなく、停電により稼働しないエコキュートなどの電気給湯器も、停電前に沸かしておいたお湯や貯めておいた水を生活用水として活用することができるものもあるので、確認してみましょう。
高齢者や子ども、ペット…自宅で避難が可能に
「高齢者や子ども、ペットなどがいる家庭では、避難所生活が難しい場合があります。丈夫な家とライフラインの確保が可能であれば、在宅での避難ができるので安心です」と栗生さん。住まいに被害がなくても、ライフラインが断絶してしまうと普段の生活は送れなくなってしまうことを意識した家づくりが大切です。