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ジタクの備え NEW 2024.11.23
災害に備える家づくり 大地震に耐える住まいに お勧めの構造と基礎紹介
地震、台風、洪水など、いつ襲ってくるか分からない災害。発災時に家族の命を守るのはもちろん、被災後の生活を安心して送るためのライフラインの確保なども重要です。災害対策に力を入れている東京セキスイハイム山梨支店に、災害に備える家づくりのポイントを聞きました。
東京セキスイハイム山梨支店に聞く 大地震に備える家の構造は?
地震などの発災時に何よりも守りたいのは“命”です。災害に強い構造と土台づくりを推進する東京セキスイハイム山梨支店(昭和町西条)の前田拓郎さんは、過去の地震発生時に倒壊した住宅の下敷きになって死亡する人も多かったことを踏まえ、耐震性が高い構造を選ぶことを勧めています。
東日本大震災や熊本地震などの過去の大地震発生時を振り返ると、本震の後に何度も余震が起こっています。前田さんは、1回の大きな揺れだけでなく、何度も起こる地震に耐えられるような構造を推奨しています。
住宅にはさまざまな工法があり、コストや間取りの自由度など、それぞれのメリットはあります。耐震性が高い工法として前田さんが挙げるのは鉄骨ラーメン構造のユニット工法です。一般的な工法では、ボルトや釘を使って留めているのに対し、鉄骨ラーメン構造のユニット工法は、工場で梁や柱の接合部分を溶接してつなげているのが特徴です。前田さんは「熊本地震では多くの木造住宅が倒壊などの被害を受けました。倒壊した建物は主に、柱や梁、筋交いなどの接合部が破断していることが多く、地震に強い家にするには、溶接により接合部分の強度を上げることが有効です」と説明します。
基礎部分も大切な要素です。線で支える構造の「布基礎」と、面で支える構造の「ベタ基礎」がありますが、同社では、地盤の一部が沈下する不同沈下がしにくいとされるベタ基礎を採用しています。ベタ基礎は軟弱な地盤に向いているだけでなく、湿気対策にもなり、地中からのシロアリの侵入を抑制します。
耐震性が高い構造を選ぶことと並行して行いたいのが、発災後の電気や水道などのライフラインの確保です。このうち同社では、蓄電池の設置を勧めています。前田さんは「昨今の電気代高騰が続くなか、日中しか発電しない太陽光を上手に利用するためには大容量蓄電池の設置が有効な手段の一つです。蓄電池は外気温の影響を受けやすいため室内への設置が理想です。床の負担を減らすため、蓄電容量が大きくて重量が軽い蓄電池を選びましょう」と話しています。