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ライフスタイル 2024.11.23
フリーアナウンサー富永美樹さんインタビュー【前編】
富士山のふもとに住んで10年
山梨―東京 2拠点生活を満喫
自宅は夫・まことさん(シャ乱Q)がデザイン
フリーアナウンサーの富永美樹さんは、夫のまことさん(シャ乱Q)と共に山梨県鳴沢村に“山荘”を構えて今年でちょうど10年になります。2022年には富士河口湖町で庭の会社「niwa to ki」を設立、昨年秋には花苗やガーデングッズ、雑貨などを扱うショップもオープンするなど、山梨での活動の幅を広げています。山梨―東京との2拠点生活のきっかけや暮らしの様子、起業した会社などについて聞きました。
―山梨に山荘を建てたのが2014年だそうですね。きっかけを教えてください。
富永さん:もともと夫婦そろってアウトドアが好きで、犬と一緒にあちこちキャンプに出掛けていました。東京での仕事がほとんどなので、別の場所に住むことは考えたことはなかったのですが、自然の中にいると夫も私も自分らしくいられるような気がして、いつか森の中に住みたいと思うようになりました。
森の匂いに感激
―山梨を選んだ理由は何ですか。
富永さん:キャンプを兼ねて住む場所探しをしようと、関東近県はほぼ行きました。今の住まいの場所は、標高1150㍍の富士山の森の中。初めて来て車から降りた瞬間、他のどこにもない森の匂いに感激して、すぐに「ここに住みたい」と思いました。
―そもそも山梨とのご縁はあったのですか。
富永さん:Mt.富士ヒルクライムという自転車レースに、夫と私で7年ぐらい出ていて、レース前に富士スバルラインでよく試走していました。あと夫の本名が「堀内」なんです。夫は大阪出身なので、山梨とはゆかりが無いのですが、この辺りに堀内姓が多いというのも親しみを覚えたひとつです。
―鳴沢村の山荘はまことさんがデザインされたそうですね。
富永さん:私が要望を出したのはキッチンくらいで、あとは夫のこだわりが詰まっています。屋根の形が山並みみたいになっているのが特徴です。お気に入りの場所は、薪ストーブの前。キッチンは、森を横目に見ながら料理ができるようになっています。
―普段はどんなふうにすごしていますか。
富永さん:普段は家の中にいるよりも、お庭やデッキに椅子を出して、たき火をして火を眺めたり、のんびりと森や空を眺めたりすることが多いですね。疲れたときは、夫に火をおこしてもらってバーベキューをすることが多いです。
「ありのまま」の自分に
―アウトドアで過ごす時間が多いのですね。
富永さん:森の中に住んでいて、一番楽しい時間がお庭で過ごす時間です。“おうち”の中にお庭という居心地のいい場所ができたという感じで、ムササビが飛ぶ様子を息を殺して眺めたり、星を眺めたりしています。森の中で動物や植物を見ていると、ありのままの自分で自分らしく生きていけばそれが素晴らしいことなんだということを実感します。そこに生きる命たちが身をもって示してくれるんです。
―東京との2拠点生活はいかがですか。
富永さん:東京で仕事を終えて中央道を1時間半かけて富士山の森に戻ってきて1回息を吸っただけで、フラットな自分に戻れます。いろいろと思い悩むこともありますが、森の中で動物たちを見ていると、生きているだけでありがたいし素晴らしいことなんだなと思います。それこそ目の前の富士山を見ると、自分のうじうじした気持ちなんて本当に小さなことのように思えます。
―将来は山梨に完全移住ということも考えていますか。
富永さん:夫もそうだと思うのですが、山梨の自然が自分を導いてくれて、謙虚な気持ちにさせてくれて、前向きにもしてくれます。勇気もパワーももらって、自分らしく暮らせるようになりました。住み始めたころは東京の比重が大きかったのですが、今は半々くらい。いずれは山梨生活がメインになればと思っています。
富永美樹(とみながみき)さん プロフィール
元フジテレビアナウンサーで、現在はフリーアナウンサー。
シャ乱Qのまことさんと結婚後、山梨県南都留郡鳴沢村に山荘を建て、東京と山梨の2拠点生活をしている。
一昨年、富士河口湖町にガーデン・エクステリア専門店を起業。