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ライフスタイル 2024.07.31
相続の生前対策 ノート作り 人生豊かに
相続を巡り、遺族がもめる「争族」にならないためには、事前の対策が大切です。相続診断士で笑顔相続サロンⓇ甲府を運営するエニシア(甲府市青葉町)の秋山千穂代表は、遺された家族が円満に相続できる「笑顔相続」の方法についてアドバイスを行っています。
相続はお金ばかりではありません。今住んでいる家や土地などの不動産も含まれます。持ち家率が高い山梨では、不動産がメインの資産という人が多く、家は誰が管理するのか、誰が固定資産税を払うのかなどを、元気なうちに考えておくことが重要です。
笑顔相続に向けて秋山代表が勧めるのが、エンディングノートの作成です。葬儀や墓の要望、所有する不動産・有価証券・貯蓄のリスト、印鑑や通帳の保管場所などを記入し、終末期に向けて意志を示しておきます。
ノート作成により、これまでの人生を思い起こし、書くことによって現実が見え、今やるべきことの気付きが生まれてきます。いつ書き始めても早すぎることはありません。介護が必要になったり、認知症になったりする前に、書けるところから記入します。書いたら終わりではなく、必要であれば書き換えることもできます。
秋山代表は「エンディングノートはいわば、人生の棚卸しです。亡くなった後に使うというネガティブなイメージではなく、人生を振り返り、さらにこの先の人生を安心して有意義に過ごすためのきっかけになります」と話しています。