• ライフスタイル 2022.11.24

人気の北欧インテリア / 支持される理由、選ぶポイントは?

インテリアによって家の印象は大きく変わります。
和テイストやアジアンスタイル、モダンスタイルなど好みのタイプは人それぞれですが、近年子育て世代を中心に人気が高いのが北欧インテリアです。
家具販売「リアルサイン」(甲斐市竜王)の玉川智店長に北欧テイストの部屋づくりのヒントを聞きました。


天然素材でぬくもり演出

北欧インテリアとは、フィンランドやデンマーク、ノルウェー、スウェーデンの北ヨーロッパ4カ国の生活スタイルを基にしたデザインのもの。
北欧は冬季が長く日照時間が短いため、家族が室内で長時間一緒に居ても、心地良く過ごせるような工夫がされています。

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木や天然素材を取り入れ、ぬくもりを感じさせるデザインが北欧インテリアの魅力です。
国内でも木質系の家具は幅広い年齢層に人気があり、そういった意味でも北欧インテリアはなじみやすく、支持されている理由ではないでしょうか。


丸み帯びたデザイン

北欧家具はシンプルでモダン、機能性に優れている一方、デザインに曲線が取り入れられているのも特徴の一つです。
テーブルの脚、椅子の座面や背もたれなどに丸みを持たせ、柔らかさを演出しています。

日本の冬では、こたつも存在感のある家具の一つ。
昨今は高気密・高断熱住宅が増えているといっても、こたつを愛用している家庭は多いのではないでしょうか。
一般的に、こたつといえば正方形や長方形ですが、丸いデザインのこたつを置くとインテリアに優しい雰囲気が出ます。
こたつ布団のカバーの色や模様も工夫すると、北欧テイストを演出することができます。

写真②

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飽きのこない家具を長く使う

誰にとっても使いやすく、飽きのこない製品であることも北欧家具のポイントです。
現地の人々は高品質のものを、手を入れながら長く使用しています。

一例として「Yチェア」と呼ばれるダイニング用の椅子があります。
20世紀を代表する家具デザイナーのハンス・J・ウェグナーが発表したデザインで、70年以上にわたって愛用されています。

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アームから背もたれが緩やかな曲線でつながり、後ろのY字型のパーツにより支えられています。
見た目もすっきりとしながら、大柄の人の体もすっぽりと包み込んでくれるようです。
価格的に安いとはいえませんが、何十年も使い続けることを考えると、価格以上の価値がある家具だと思います。


色を上手に取り入れて

インテリアにアクセントカラーを上手に組み込むのも北欧テイストのポイントです。
実際に、ダイニングテーブルや椅子を床材と同じ色にしたいというお客さまがいますが、元々グレー系や茶系といったベーシックな色合いの多い北欧家具。
すべてを同じ色合いにすると部屋全体がぼやけた印象になってしまいます。
それを避けるためには、下に敷くラグでアクセントをつけたり、座面に差し色を使った椅子を選んだりすることを薦めています。
また、天然素材でまとめたインテリアの中に、あえてスチールなど無機質の素材の椅子を置いても空間全体が引き締まります。

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ソファの売れ筋はファブリック

大型の家具の中でも、ソファは部屋の雰囲気づくりに欠かせません。一時は高級感を醸し出す革製が人気でしたが、最近はグレー系や茶系といったベーシックカラーのファブリック(布)製のソファが人気です。
ファブリックなら汚れた場合にカバーだけ外して洗濯することも可能ですし、別のカバーに取り換えるだけで、手軽に部屋のイメージを変えることができます。

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グレーのソファの上に幾何学模様や草木などの自然をモチーフにした北欧柄クッションや、黄色やブルーなど明るめの色のクッションを置いて、色を添えるのもいいでしょう。
下に敷くラグの色やデザインによってもインテリアの印象は変わります。


間接照明で空間に奥行き

部屋のコンセプトが決まっても、家具を一度に買いそろえるのは大変です。その点、照明は比較的取り入れやすいアイテムです。
長い夜を過ごす北欧の人々は照明にもこだわり、間接照明を取り入れるのが一般的。
ペンダントライトでテーブルの上だけを優しく照らしたり、あえて部屋の隅やソファの脇などにスタンドライトを置いたり。
また、充電式のポータブル照明は手軽に持ち運びできる上、モダンなデザインがそろい、価格も2万円前後から購入することができます。

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比較的なじみの薄い間接照明ですが、使い方によって空間の奥行きを生み出すことができるアイデアは、部屋の広さが確保しにくい日本の住宅でも参考になります。


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