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山梨移住のススメ NEW 2026.01.26
山梨の田舎暮らしって実際どう?メリット・デメリットまとめ
「ちょうどいい田舎暮らし」を実現しやすい地域として注目が集まる山梨県。ただ、本格的に移住を決めるにあたって、「本当に暮らしていける?」「後悔しない?」という不安を持つ人も少なくありません。今回は、Uターン移住経験を持ち、現在も東京と山梨の2拠点で活動する30代ライター(富士吉田市出身)が、「気候・自然」「買い物・利便性」「人づきあい」という観点で、山梨暮らしのメリット・デメリットをご紹介します。
目次
気候・自然|好天に恵まれることが多い一方、冬の寒さは厳しめ
<メリット> 陽射したっぷり 穏やかな気候
富士箱根伊豆国立公園、秩父多摩甲斐国立公園をはじめとした自然公園を擁する山梨県は、豊かな自然が大きな特徴。…と、ここまでは全国でよく聞く「田舎のメリット」ですが、山梨はそれだけではありません。
まずは日照時間の長さ。全国の都道府県庁所在地の年間日照時間(各地の1991〜2020年の平年値)は平均1,915.9時間ですが、このうち甲府は2,225.8時間と、堂々の1位。1日平均6時間を超える日照がある計算です。河口湖も年間2,014.2時間と、全国平均を約100時間上回っています。その要因の一つが、山梨を囲む富士山や八ヶ岳、南アルプスなどの山々の存在。高い山が外から流入する雲をブロックすることで、年間を通して晴天に恵まれやすいと考えられています。
甲州の山々には、風をブロックしてくれる役割も。秋に増える台風がもたらす強風は、山にぶつかると弱まるとされています。実際、甲府の年間平均風速の平年値は2.2m/s、河口湖は1.9m/sと、東京(2.9m/s)や同じように山に囲まれた長野(2.5m/s)と比べても風が穏やか。好天に恵まれやすい点は、山梨暮らしならではのメリットと言えます。
<デメリット> 備えが必要な冬の寒さと降雪
一方のデメリットは、冬の寒さ。最も寒くなる1月を例に取ると、最低気温の平均は東京で1.2℃なのに対して、甲府は-2.1℃、河口湖では-5.7℃です。標高800mを超える河口湖をはじめとした富士五湖エリアの冬はとくに厳しく、-10℃を下回る日も出てきます。また、年明けから春先にかけては「南岸低気圧」の影響でしばしば大雪に。シーズン最深積雪の平年値は甲府で15cm、河口湖は36cmで、東北や北陸ほどではありませんが、一定の降雪は覚悟しなければなりません。本格的な寒さがやってくる前に灯油や暖房器具、スタッドレスタイヤ、雪かき用のスコップなどを準備し、上手に「冬じたく」をすることが大切です。
買い物・利便性|クルマがあれば不便なし いざという時の医療機関はリサーチを
<メリット> 買い物は案外便利 東京へ日帰りもOK
続いては、山梨での日々の暮らしについてお話しします。実は「買い物は案外便利」というのが山梨のメリット。人口10万人あたりの店舗数では、コンビニが53.34店舗と全国2位(2022年 NTTタウンページ株式会社調べ)。スーパーは23.05店舗、ドラッグストアも16.43店舗(いずれも「令和3年経済センサスより編集部が算出)と、全国平均よりも高い水準です。イオンモール甲府昭和(昭和町)、コストコホールセール南アルプス倉庫店(南アルプス市)、ラザウォーク甲斐双葉(甲斐市)など、大型商業施設も点在。クルマがあれば買い物に困らないのが山梨の強みと言えます。
また、東京との物理的な距離が近いため、日帰りで都内へ買い物へ行くことが可能。Amazonプライムの「お急ぎ便」など、通販の翌日配送サービスも県内のほとんどのエリアで利用できることもメリットです。
<デメリット> クルマは1人1台必要医師偏在の課題も
メリットのところで「クルマがあれば便利」と書きましたが、裏を返せば公共交通だけでは暮らしにくいということでもあります。「山梨に住むならクルマは1人1台」と考えておきましょう。
また、山梨県は医師が特定の地域に偏在している状況があります。人口10万人当たりの医師数は、甲府などを中心とした中北エリアが282.9人なのに対して、峡東エリアが186.4人、峡南エリアが114.3人、東部・富士五湖エリアが137.4人(いずれも2022年調べ)。これは、山梨大学医学部附属病院(中央市)や山梨県立中央病院(甲府市)など、医療体制が充実した病院が甲府周辺に集中していることが一因です。専門医による診療や夜間救急なども都市圏ほど充実していないため、近隣の医療機関をリサーチしたうえで、「いざという時は甲府か県外へ」という心構えを持っておくといいでしょう。
人づきあい|地域とのつながりが得やすい環境 「密すぎる」と感じる人も
<メリット> 「誰かが気にかけてくれている」実感を得られる
「移住して、きちんと人間関係を築けるだろうか…」と不安に思う方もいるかもしれませんが、その点はあまり心配いりません。甲府市などの都市部では加入率が低下しているものの、自治会(区・組)や消防団などの活動が盛んな地域が多く、職場や子どもの通う学校などを通した人のつながりも比較的強いため、「誰も知り合いがいない」という状態からは抜け出しやすいはずです。
山梨県の人口は全県で約78万人。一つの市だけで50万人、100万人が住むような過密なエリアと比較すると、地域において住民一人ひとりの“存在感”が薄まらず、「誰かが気にかけてくれている」「誰かが頼りにしてくれている」実感を得られやすいと言えます。こうした地域とのつながりは、防犯・防災面でもメリットになります。
<デメリット> 自治会加入が「前提」となっている地域も
メリットで触れた自治会(区・組)への加入ですが、任意ではなく「前提」となっている地域もあります。例えばごみの排出。山梨県内では自治会が設置するごみステーション・集積所へ家庭ごみを出すルールとなっている市町村が多く、自治会未加入者は個別に業者と契約するか、処理施設に自身で持ち込まなければならないケースもあります。自治会費は地域によって異なりますが、月額数百円~2,000円程度。毎月コストがかかる点だけを見ればデメリットかもしれませんが、イベントや神社の祭礼、消防団や老人クラブ・子ども会などの活動を支える自治会は、コミュニティを維持するための大切な仕組みです。
また、外出先で知人に出くわすこともしばしばで、生活エリアのどこに行っても地域の人の目があるので、「人づきあいが密すぎる」と感じる人もいるかもしれません。「地域とのつきあいはほどほどに…」という方は、別荘地や新興住宅地など、移住者の多いエリアを狙うのがおすすめです。
暮らしやすさがメリットの山梨で、理想の移住を叶えよう
ここまで、各種データと移住経験者としての筆者の肌感覚を交えて、「気候・自然」「買い物・利便性」「人づきあい」の観点で、山梨暮らしのメリット・デメリットを整理しました。冬の寒さや降雪、地域との濃いつながりなど、人によってはデメリットになりうる要素もありますが、比較的穏やかな気候で買い物にもあまり苦労しない山梨は、移住へのハードルが低い地域と言えます。山梨暮らしを本格的に検討したいという方は、ぜひ「ジタクのシタク」の不動産検索をご活用ください。



