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はじめての家づくり NEW 2025.12.23
住宅ローン金利は今が買い時?2025年の動向と買うなら今な理由

「山梨で家を買おう」と情報収集を始めた方は、「日銀が利上げ」「住宅ローン金利が上昇」といった2025年のニュースを見て、不安になったかもしれません。これまでのゼロ金利時代が終わりを迎え、2025年に日本の金利は明確な上昇フェーズに入りました。実際、「フラット35」の金利もじわじわと上がり続けています。そんな、金利の上昇トレンドの序盤と予想される今こそ、家を買うタイミング。この記事では、住宅ローン金利の基本から、2025年の最新動向、そして「なぜ今なのか」を分かりやすく解説します。
目次
■2025年、金利の上昇トレンドに入った
まずは情報整理で不安を解消
2025年になり、「住宅ローンの金利が上がっている」というニュースを耳にする機会が増えたのではないでしょうか。これから家を買おうとしている方にとって、「金利」は気になるトピックスのひとつ。金利上昇と聞くと、「今は家を買わない方がいいのかな」「早く買わないと、今が底値ということかな」と不安になるものです。
そこでまずは、なぜ今金利が注目されているのか、2025年の市場で実際に何が起きているのかを整理してみましょう。「なんとなく不安」という状態を抜け出し、事実を把握することこそが、納得のいく家探しの第一歩となります。
歴史的な「超低金利時代」の変化
日本では、「金利は上がらないもの」という感覚になってしまうほど、長い間低金利が続きました。しかし、2024年から日本の中央銀行である日本銀行(日銀)が金融政策の正常化を進め、2025年には政策金利を0.50%程度まで引き上げています。
政策金利とは、中央銀行が景気や物価を安定させることを目的に設定する短期金利のこと。預金金利だけでなく、住宅ローンの「変動金利」も、この政策金利の影響を強く受けます。引き上げが行われたことにより、これまで変動金利の低さを支えていた「マイナス金利・ゼロ金利」の時代は終わりを迎えたといわれています。
長期金利も上昇傾向
政策金利の上昇に合わせるように長期金利も上昇傾向にあります。日銀が決める短期金利とは違い、長期金利は「将来、日本の金利はどうなるか?」という市場の予想で決まります。「これからもっと金利が上がるだろう」と多くの人が予想し、「未来の予測」を先取りする形で、長期金利も上がっていくのです。
長期金利は、住宅ローンの「固定金利」に影響します。つまり、住宅ローンの変動金利にかかわる短期金利と、固定金利にかかわる長期金利の両方に上昇圧力がかかっているのが、2025年の現状なのです。
■そもそも住宅ローンの「固定金利」と「変動金利」って?
「固定金利」とは
固定金利とは、借り入れ時の金利が返済終了まで、または一定期間、変わらない仕組みのことです。 世の中の景気が良くなり金利が上昇しても、自分の住宅ローンの金利は変わらないため、毎月の返済額が確定します。そのため、将来の金利上昇リスクを避け、家計を安定させたい人に選ばれる傾向があります。
2025年の上昇トレンドの影響が顕著に表れているのが、「フラット35」。住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する、全期間固定金利の住宅ローンの代表格です。 長期金利(10年国債利回り)の上昇に伴い、2025年11月時点でのフラット35(買取型)の最頻金利(取扱金融機関が提供する最も多い金利)は年1.900%となりました。数年前の水準と比較すると、上昇トレンドにあることは数字の上でも明らかです。
「変動金利」とは
変動金利とは、市場の動向に合わせて半年ごとに金利が見直される仕組みのことです。一般的に固定金利よりも低い金利で借りられるのが最大のメリットですが、将来金利が上昇した場合には、返済額が増えるリスクがあります。そのため、「金利が上がっても繰り上げ返済などで対応できる余裕がある」というときに、選ばれることが多いプランです。
変動金利のベースとなる基準金利にも上昇圧力はかかっていますが、現時点では金融機関ごとに対応が分かれています。顧客獲得競争が激しいため、銀行が独自の「優遇幅」を拡大し、適用金利を低く抑えているケースも少なくありません。
金利が上がっているなら買うのは待つべき?
市場では「2025年12月以降にも日銀が追加利上げを行うのではないか」という見方も出ています。現在は低く抑えられていても、将来的には上昇する可能性があるという点を、これまで以上に意識しておく必要があると言えるでしょう。
金利が上昇トレンドに入った今、「住宅購入を待つべきか」と悩む方も多いでしょう。しかし、市場の動向やライフプランの視点から見ると、現在の状況は必ずしも「買い時ではない」とは言えません。むしろ、上昇局面の入り口である今だからこそ、購入に踏み切る良いタイミングともいえるのです。
■金利上昇局面でも「今、買う」3つの理由
理由1:本格的な上昇の「序盤」である可能性が高い
現在の金利上昇は、歴史的な転換点の始まりに過ぎないという見方もあります。今後、金利がさらに上がっていくのであれば、固定金利を選ぶ場合、もっと上がってしまう前の「今の金利」で固定してしまうのが、結果的に最も安く借りられる選択になります。
また、変動金利を選ぶ場合でも、銀行間の競争が激しい今のうちに、有利な条件となる大きな優遇幅で契約しておくという考え方もできます。
理由2:返済期間と「完済年齢」の問題
金利は重要ですが、それ以上に大切なのが「時間」です。 住宅ローンは最長35年で組むのが一般的ですが、購入を1年先延ばしにすれば、完済する年齢も1歳遅くなります。定年後の返済負担を減らすためには、ライフプランが固まった時点で、少しでも早く返済をスタートさせることが有利に働きます。
1%未満の金利差よりも、「健康に働けるうちにどれだけ返済できるか」の方が、長い人生においては重要度が高いケースも多いのです。
理由3:「金利」より「物件」との出会いが重要
「金利が下がるまで待とう」と考えている間に、希望するエリアの土地や、条件の良い物件が売れてしまうこともあります。条件の良い土地や物件は一点ものです。金利の動向を気にしすぎて、理想の暮らしを叶える物件との出会いを逃してしまっては本末転倒です。
ご家族の希望に合う物件に出会えた時こそが、あなたにとっての本当の「買い時」といえるでしょう。
■自分に合ったタイミングを見極めよう
2025年、住宅ローン金利は確かに上昇トレンドに入りました。しかし、過度に不安になる必要はありません。「もっと上がる前に固定金利で安心を買う」「今のうちに好条件の変動金利で借りる」など、状況に合わせた戦略を立てることは十分に可能です。
大切なのは、ニュースの金利情報だけに振り回されず、ご自身のライフプランや、ご家族が「いつ、どんな暮らしをしたいか」を軸に考えることです。 「ジタクのシタク」では、さまざまな山梨の不動産情報のほか、住宅購入に関する情報も発信していますので、ぜひ参考にしてみてください。不安なときには、地元の金融機関や専門家に相談しながら、納得のいくマイホーム計画を進めてみてはいかがでしょうか。



