• 間取り研究室 2022.07.25

家事効率を第一に考えた間取り

家事効率を第一に考え、暮らしがスムーズになるアイデアが詰まった間取りを紹介します。


間取りA・水回りを集約し作業時間を短縮

間取りAは、建坪約30坪の間取りです。
北側にある道路からの視線を遮り、日当たりの良い南側に趣味のバーベキューを楽しむ庭を造るため、L字型になっています。

家の中心にあるLDKは、効果的に外光を取り入れるために庭に面する東側の窓の開口部を大きくしてあります。
また、窓を開ければ室内とフラットにつながるウッドデッキを設け、開放感を高めました。

家事動線を短くするため、キッチンのすぐ後ろに脱衣室や浴室を配置し、水回りを集約させました。食事の準備や片づけと並行して洗濯の作業を進められ、家事時間を短縮できるよう工夫されています。
キッチンは、食事の支度をしながら子どもの様子が分かるように対面型に。
子どもが宿題をするコーナーとして使えるようカウンターデスクを造り付けました。
食材など買ってきた物をすぐにキッチン横のパントリーと冷蔵庫に収納するために、玄関ホールから直接キッチンに行ける構造になっています。

空間を無駄なく利用するように廊下は設けていません。
階段はリビング内に設置し、子どもが出入りする際、顔が合わせられるようにしました。
両親が宿泊するときのための部屋として造った和室は、引き戸を全開にすればリビングとつながり、開放感がアップします。

2階にも廊下はなく、ホールから各部屋につながります。
日当たりのいい南側と東側に寝室、子ども部屋を設けました。
南側、東側にそれぞれバルコニーを設置し、布団を干しやすくしています。
書斎は施主の喫煙ルームとしても使うため、独立した部屋になっています。


間取りB・片付けが楽になる広めの収納

建坪約33坪の間取りBは、北側の駐車場から出入りしやすい場所に玄関を配置しました。
玄関横のシューズクロークは階段下を利用して2畳分の広いスペースを確保。

キッチン、洗面脱衣室、浴室の水回りは横並びに配置しました。動線が直線になることで、家事を効率的にこなせます。隣家の陰となり、日当たりが悪いキッチン南側はパントリーにして、キッチン周りをすっきりさせています。

太陽の光が注ぐ南側のリビング・ダイニングの一角には、子どものおむつ替えや昼寝、遊びのスペースとして活用できる3畳ほどの小さな畳コーナーを造りました。
キッチンの正面に位置するので、料理をしながら子どもに目配りができます。
リビング・ダイニングの階段横には大きめの収納を確保。ちらかりがちな生活用品や子どものおもちゃを片付けるためのスペースです。

洗面脱衣室は広めに設計し、洗濯物を干せるようにしました。

2階には、主寝室と子ども部屋を設計。主寝室には、夫婦の衣類を収納する3畳のウオークインクローゼットを備えています。


間取りC・回遊性を持たせた家事・生活動線

間取りCは、建坪約35坪の間取りです。
LDKには玄関を入って直接行くことも、シューズクロークを通り抜けて行くこともできる構造です。
また、外から帰ってきたときにすぐ汚れを洗い落とせるよう、シューズクローク内に手洗い場を設置しました。

道路に面している西側は、1階の窓を小さくして外部からの視界を遮る一方、南側の窓は開口部を広くし、外光を取り入れています。
アイランド型のキッチンは部屋の中心に配置し、ファミリークローゼット、洗面所、脱衣室をぐるりと回遊できる設計です。水回りにおける作業の移動距離を短くし、家事のストレス軽減につなげています。
さらに、キッチンとダイニングを横並びにすることで、出来た料理を横の動きだけで運ぶことができます。

家族の衣類や下着などをまとめて収納するファミリークローゼットは、洗面所や脱衣室に隣接しています。通り抜けできることで、帰宅後、手洗いして着替え、汚れ物を洗濯機に入れるといった一連の動作が短い動線で完結できるよう工夫しています。

LDKの一角に設けた和室は、LDKの床よりも40㌢ほど高い小上がりです。LDKと空間的につながりながら、独立した部屋としての機能を持っています。
デッドスペースとなる階段下は収納スペースとして活用しています。

2階は、南側に子ども部屋と夫婦の寝室を配置しました。
廊下からウオークインクローゼットを通って夫婦の寝室に入る構造にすることで、空間の無駄をなくし、広さを確保しています。
また、寝室に併設して書斎コーナーを造ったので、リモートワークにも対応できます。
トイレ横には、掃除用具を片付けるための小さな収納スペースを設けました。


フィアスホーム甲斐山梨店(昭和町)

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