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ジタクのシタク塾 2023.07.28
山梨の1000万円以下の中古物件(一軒家)選ぶ時の注意点は?
空き家の増加などにより、中古住宅の取引件数が増えています。特に1000万円以下の格安物件が人気で、移住や二拠点居住希望者を中心に、若い世代からリタイア世代まで幅広い世代でニーズが高まっています。
「新築よりコストが抑えられる」
「思いがけない好立地に住むことができる」
「思い通りにリノベーションができる」
などのメリットがあり、マイホーム購入の選択肢として購入を検討している人も少なくありません。
物件選びのポイントは?メリット・デメリット紹介
中古物件を購入する際どのようなことに注意したらいいのでしょうか。
中古物件のメリットやデメリット、選ぶ際のポイントなどを甲府市上石田3丁目の不動産業「センチュリー21 ネクストスタイル」(松沢正博社長)の営業主任・大柴裕太さんに聞きました。
新築の住宅価格高騰が背景-山梨の1000万円以下の中古物件
中古物件人気が年々高まっている背景には、新型コロナウイルス禍やロシアのウクライナ侵攻、人材不足、エネルギー価格高騰などにより、木材価格や住宅設備に関わる材料が軒並み値上がりし、新築住宅の建設価格が上昇していることが挙げられます。
新築の一戸建てを購入するよりも、中古物件の方が安価で購入できるため、取引件数が増えています。
大柴さんは「家を新築するよりも安い中古物件を購入し、自分好みにリノベーションする方が低価格に抑えられるとして、中古物件を選ぶ人が増えています。魅力ある立地の土地を資産として次世代に残してあげられるというのも人気が高い理由の一つです」と話します。
移住者やリタイア世代からも人気
国や市町村が空き家対策に力を入れたり、リフォームやリノベーションに対する補助金を交付したりしているのも追い風です。
中古住宅の売買契約前に住宅の劣化や欠陥などを調べる物件検査(インスペクション)が普及し、中古物件への信頼性が高まり、流通が増えていることも人気の一因に挙げられます。
また、コロナ禍を経てテレワークが普及したことや、山梨が比較的災害が少ないと言われていることで、県外からの移住者やリタイア世代からの注目が高まっているのが現状です。
希望の立地、居住可能に-1000万円以下の中古物件
中古物件は価格が安いだけでなく、物件がすでに存在しているため、実物を見ることができるというのがメリットです。
周りの環境も十分理解でき、空いている土地がなく新築が難しい人気のエリアに住むことができる可能性もあります。
同社によると、山梨県内では、甲府市、南アルプス市、甲斐市、昭和町が人気。
さらにはリタイア組や移住組には北杜市や富士河口湖町も注目を集めています。
予想以上の修繕費も-1000万円以下の中古物件
中でも1000万円以下の格安物件は「購入価格が安い分、リノベーションにお金をかけられるから」という理由で人気が高く、同社にも低価格の物件に対する問い合わせが多く寄せられているそうです。
しかしながら、安価な物件は建物や設備が古いケースが多く、修繕費が予想以上にかかる場合があるため注意が必要です。
例えば、1981年6月の建築基準法改正前に建てられている場合、現在の耐震基準に満たないため、耐震補強工事を行わないと住宅ローンを組めない恐れがあります。
また、築年数の古い物件ほどシロアリの被害に遭っているケースもあり、大規模な修理が必要なこともあります。
建築制限ある旗竿地
将来的に建て替えを考える際は、隣接する道路の幅も要チェックです。
細い路地の奥にある旗竿地の場合、現行の法律では接面道路に対して2㍍以上の間口が必要です。
しかし、中古物件の中には2㍍に満たない間口の物もあるため、新たに建物が建てられないこともあります。
大柴さんは「木造建築の場合、古ければ古いほど修繕にお金がかかることが多いです。
安ければ安いほど問題も多いことを理解し、リノベーションにいくらかけられるかを検討してください」とアドバイスしています。
信頼できる不動産屋さんを見つけて
耐震補強工事の必要性やシロアリ被害などは、目視では分からないこともありますし、専門家でないと判断できないことも多いです。
物件を選ぶ際には、メリットだけでなくデメリットもしっかりと伝えてくれる不動産屋さんを見つけ、要望や心配事などをよく相談することも大切です。
1000万円以下の中古物件を選ぶ時のチェックポイントをご紹介!!