• ジタクのシタク塾 2023.07.27

山梨の1000万円以下の中古物件(一軒家)リノベーションのポイントは?

空き家の増加などにより、中古住宅の取引件数が増えています。特に1000万円以下の格安物件が人気で、移住や二拠点居住希望者を中心に、若い世代からリタイア世代まで幅広い世代でニーズが高まっています。「新築よりコストが抑えられる」「思いがけない好立地に住むことができる」「思い通りにリノベーションができる」などのメリットがあり、マイホーム購入の選択肢として購入を検討している人も少なくありません。


 自分好みに中古住宅をリノベーション〝味わい〟生かして快適に 

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After

購入した中古住宅を、自分好みに改修するリノベーションが人気です。
新築にはない、風合いや質感を楽しみながら、機能を充実できるのが魅力の一つです。
建築の設計・施工から不動産業まで手掛ける「SHOEI」(甲府市古府中町)の大原勝一社長は「リノベーションでは、全てを新しくしてしまうとつまらないものになってしまいます。
古いものを残し、今あるものをどう生かすかという視点を持って理想の住まいを思い描いてください」と話しています。


古いものは作れない!?-中古住宅のリノベーション

古民家の古い柱や梁を活用したり、鉄筋コンクリートの構造部分をむき出しにしたり、新築では味わえない良さがあるリノベーション。
長年使われていた建物の風合いを生かすことが最大の魅力であり、どの部分を生かしたいかを考えながら中古物件を選ぶのがポイントです。
大原社長は「古いものは作れません。古いものの良さを生かしながら、機能や性能、デザインを充実させるのがリノベーションの醍醐味です」と話します。


構造や耐震性の確認を-中古住宅のリノベーション

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After

中古物件をリノベーションする際には、建物の構造や耐震性などをチェックする必要があります。
住宅には大きく分けて木造と鉄骨造、鉄筋コンクリート造があります。
鉄骨造や鉄筋コンクリート造は、構造に影響しない壁を取り払うことにより、大空間をつくることが可能となります。

木造の場合は耐震補強計画を行うことにより、間取りの変更が比較的容易にできます。


1981年の前か後か-中古住宅のリノベーション

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1981年の新耐震基準改正前に建てられた住宅は、例えば建物の南側に窓が大きく取られ、壁全体建物を支える「耐力壁」が少ないなどの理由で耐震性が低い場合が見られます。
古ければ古いほど雨漏りやシロアリの被害、住宅の傾きなどが見られることも多く、修繕費がかさみます。
2000年の建築基準法改正後に建てられた中古物件であれば、比較的修繕費が低く抑えられたり、地震に対して不安が少なかったりする建物も多いのですが、出回っているのは2000年以前の物件がほとんどというのが実情です。


補助金やDIYで節約も

同社が扱う築30年以上の中古物件の場合、耐震補強工事や断熱工事のほか、水回りや水道電気、外装、屋根などの修繕が必要な例が多く、修繕費用だけで1000万円程度かかることも少なくありません。
間取りの変更や内装工事の前に、できれば耐震補強工事で安全性を向上させ、断熱工事で建物の性能を向上させることが大切です。


予算はどのくらい必要?-中古住宅のリノベーション

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物件にもよりますが、内装を含めた理想のリノベーションを実現するためには、1500~2000万円の予算が必要になります。
大原社長は「予算1000万円以内のリノベーションを希望する声も多いのですが、実際には思いのほか修繕費用がかかってしまうケースも多いです。
空き家や移住、省エネ、耐震に関する補助金を上手に活用したり、DIYで工事費を節約したりすることも可能です」とアドバイスしています。


不動産取引と並行して進めよう

建物の構造やどの程度の修繕が必要か、希望のリノベーションが実現可能かなどは、プロでないと詳しく分からない部分が多いため、不動産の取引と、リノベーションのプランニングは並行して行うのが理想です。
中古物件を選ぶ時から、設計ができる工務店や建築会社に同行してもらうのがお薦めです。


リノベーションの魅力に迫る!施工例をご紹介

35㎝のケヤキの大黒柱や24㎝角のえびす柱、曲線を描く松の梁などが残る古民家を、昔の面影を残したまま水回り設備や居住空間などを暮らしやすく一新させたり、鉄筋コンクリートの納屋を居住空間にがらりと変化させたりと、既存の建物の良さや歴史を生かしながら、部屋の間取りや住宅設備を更新するのがリノベーションの魅力です。家族の成長やライフスタイルに合わせてリノベーションした施工例を紹介します。

【施工例①】「築50年の平屋の中古物件をリノベーション」

施工例① 着工前
施工例① 着工後
施工例① DIYの様子

耐震補強金物を施工し、古い瓦屋根を軽いガルバリウム鋼板で葺き変え、外装も塗り替えました。内装では、床のオイル塗りや珪藻土ローラー塗りを施主様の家族がDIYしたり、日本の古い家具をリペアしたりしました。

【施工例②】「築50年の鉄筋コンクリート住宅を大改造リノベーション」

施工例② 着工前
施工例② 工事中
施工例② 着工後

内部空間をスケルトン状態にし、断熱工事を行って居住性能を向上させました。もともとの天井を取り除き、一部鉄筋コンクリートをむき出しにすることで、天井高のある明るい空間にしました。
太い梁がアクセントになっています。


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