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ライフスタイル 2025.04.16
羽毛布団の正しい収納方法とは?

山梨県内も桜が開花し、いよいよ春本番となりました。寒い時期に活躍した羽毛布団を片付ける方も多いでしょうが、正しい収納方法をご存知でしょうか。寒い時期に重宝する羽毛布団は、次の冬に備えてきちんとしまっておきたいですね。今回は「羽毛ふとん診断士」の資格を持つ「眠りの専門店 スリープショップきむら」(甲府市上今井町)の木村仁則代表に、羽毛布団の収納方法とメンテナンスについてお聞きしました。
圧縮袋の使用は控えて。羽毛布団はつぶさずに収納を
木村代表は「寝具はすぐに買い替えるよりも、きちんとメンテナンスをして、長く使いたいという方が増えています。そのためには、使い終わった時にしっかりお手入れをして、正しい収納方法を知っておくことが大切です」と話します。
暖かくなってきて厚手の羽毛布団を使わなくなったら、まずは天気の良い日に軽く天日干しをしてください。紫外線で生地が傷んでしまわないように布団カバーを付けたまま干すと良いでしょう。羽毛布団の場合、天日干しは月1回程度、片面1時間ずつで合計2~3時間干せば十分とのこと。陰干しならカバーは外して干しても構いません。
天日干しで布団の湿気を取り除いたら、布団カバーは外して、布団用の収納ケースに入れて、つぶれないように押し入れの一番上に置きましょう。この時、圧縮袋を使うのはお薦めできません。プレスしてしまうと羽毛の膨らみが戻らなくなってしまいます。少々かさばってしまいますが、ふんわり感を保つために布団の上には何も置かず、つぶさないように気をつけましょう。収納ケースの中には基本的に除湿剤は入れなくてOK。羽毛の中にダニが入り込む心配もないので防虫剤も不要です。
羽毛布団は洗える?正しい選択方法とは

木村代表は、羽毛布団の場合は3~4年に1回の洗濯をお薦めしています。自分で洗えるものもありますが、乾燥で失敗してしまう方が多いようで、表面の生地は熱くなっているのに内部の羽毛がしっかり乾かなかったり、羽毛が偏ったり塊になってしまったり、トラブルが発生しやすいので注意が必要です。
「最近は羽毛布団が洗える大型の洗濯機もありますが、乾燥を失敗してしまうと、大きなダメージにつながってしまうので気を付けてください。羽毛布団は基本的に水洗いを推奨しているため、できるだけクリーニング店や寝具専門店に依頼するのが良いでしょう」とアドバイスしています。
水洗いでも布団の内部の羽毛はとてもきれいになり、羽毛の傷みも少ないそう。洗ってしっかり乾かすことで、衛生面でのメリットだけでなく、汗や皮脂で湿気を含んでくっついてしまっていた羽毛にふかふか感が戻ります。
クリーニングのタイミングとしては、秋頃にしまっていた羽毛布団を出した時に洗濯をするより、春に使い終わった時にしっかりきれいにして片づけておくほうがお薦めです。
買い替え時には仕立て直しも検討を

しかし、長く使い込んだ古い羽毛布団の場合、表面の生地が劣化していて洗うことができないものもあるそうです。そのような場合は、仕立て直しをするのも一案です。新しいものを購入するよりも低価格でできるリフォームは、クリーニング後に新しい生地に羽毛を詰め直し、新品のような仕上がりになります。詰め直す際に羽毛を補充することもできるので、ボリューム感もよみがえり、さらに長く愛用することができます。
木村代表によると、今年6月には羽毛布団が値上げするそうです。羽毛はとても貴重な天然資源なので、今持っているものを大切に、メンテナンスをしながら長く使えるように心がけましょう。
睡眠の質を向上させて快適な暮らしを
近年は睡眠の質を高めるために、マットレスや枕を新調する方が増えているそう。睡眠で困っている方や身体の不調を訴える方が相談に来ており、睡眠への関心の高さが窺えるそうです。寝具のクオリティを上げると睡眠の質も上がり、日中のパフォーマンスの向上に大きく貢献します。
眠りの専門店 スリープショップきむらでは、布団を購入した方に対して年1回の除菌・消臭サービスを実施しています。6月にはお手入れ相談会も開く予定で、木村代表は「寝具は毎日使うものなので、こだわって選択してほしいです。実物をしっかり見て触れて購入してください。寝具のことで悩んでいたら、寝具を取り扱っている専門家に気軽に相談してみてください」と話しています。
眠りの専門店 スリープショップきむら
https://kimurafuton.com/