• はじめての家づくり NEW 2026.03.16

富士山を望む現代町家 家族の絆 深まる住まい

理想のマイホームを形にするために、参考にしたいのが先輩施主の意見です。マイホームへのこだわりや工夫などを聞きました。


二階建ての母屋と二つの離れがリズミカルに並び、建物の間に植えられた樹木が季節の移り変わりを知らせてくれる―。
富士吉田市富士見のTさん(49)邸は、日本の伝統的な住宅の知恵と、今の暮らしに合わせた住宅の性能をミックスさせた”現代町家”のたたずまいが印象的です。

現代町家の佇まいのTさん邸

家族の主な居住スペースとなるのは、二階建ての母屋です。
「互いの気配を感じ、家族がつながる家」を実現するため、各部屋を扉で仕切っていないのが特徴です。
土間玄関から続く18畳のLDKは、段差のみで仕切りを表現し、広々とした印象になっています。キッチンの上は吹き抜け、ダイニングとリビングの上は低めに設計。
天井から床材まで無垢の木をたっぷりと使っていて、ぬくもりが伝わる居心地の良い空間になっています。

土間玄関からつながる土間キッチンとLDK。段差で仕切りを表現①
土間玄関からつながる土間キッチンとLDK。段差で仕切りを表現②

気配を感じる間取り

吹き抜けの下にあるキッチンは、シンクとコンロを分けたセパレートタイプです。
長さ約3㍍の広々としたアカマツのカウンターテーブルは、家族で食事をしたり、子どもたちが宿題をしたりする家族の集いの場。
土間玄関から続く土間キッチンは、ペレットストーブと床暖房で足元から暖かく、富士北麓地域の厳しい冬場にも快適に作業ができるよう工夫しています。

大きなダイニングテーブルは家族の集いの場に

リビングに隣接する三つの子ども部屋は仕切りを設けず、リビングからぐるりと回遊できる設計にしました。4、8、11歳の子どもたちの居場所は、子ども部屋に限らず、リビング、階段周りに作った本棚スぺース、2階のカウンター付きのユーティリティースペース、寝室など、その時の気分で変わりますが、大きな吹き抜けと「扉なし」のおかげで、どこにいても家族の気配を感じることができるのが魅力です。

三つの子ども部屋も扉を作らずにつなげている
階段周りに作った本棚①
階段周りに作った本棚②

2階にはクローゼット、風呂、洗濯室、洗面所、物干しデッキを集約し、家事がスムーズに進むような工夫をしています。
家族全員がごろ寝できる寝室は、ソファやテレビを置いて第二のリビングのような役割も。
窓からは雄大な富士山を望むことができ、家族のお気に入りの場所になっています。

第2のリビングのような寝室

「カーテンレス」を実現

二つの離れは、それぞれTさんの仕事部屋と妻(40)の趣味部屋として使っています。
母屋のリビングの無垢床とフラットにつながるデッキと中庭が、二つの離れをつないでいます。

母屋と離れを結ぶ中庭

「開放感ある家にしたい」というTさんの希望で、窓にカーテンをつけないのがこだわりです。
国道に隣接しているTさん邸ですが、離れの2棟を国道に背を向けて建てたことで外部からの視線と騒音を遮り、「カーテンレス」を実現。
庭の各所に植えられたトネリコやモミジ、カシの木も、季節の移り変わりを教えてくれるだけでなく、外からの視線を遮る役割をしてくれます。 

デッキでは子どもたちがプール遊びをしたり、家族でバーベキューを楽しんだりすることも多いというTさん。
「開放感がありながらもプライベートを守ることができ、子どもたちがのびのびと過ごすことができています」と喜んでいます。 


協力・滝口建築

【DATA】
滝口建築(たきぐちけんちく)
山梨県富士吉田市上暮地5-3-18
https://www.taki-ken.com/ 

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