福祉住環境(専用居室、トイレ浴室水回り)
今回のリフォームで特に注目すべきは、「水回りの一体化」と「動線の最適化」です。
■工事前のお悩み•ご要望
それまで元気だった78歳の母親がある日突然脳梗塞となってしまいました。救急病院を経てリハビリ施設へ転院し4ヶ月ぶりに家に帰る事になりましたが、左半身に麻痺が残り、日常生活も見守りの状態となりました。しかし家に帰ってきても、一人でのトイレや入浴は困難で心配です、また家の中には段差もあるため、転倒の心配もあり、日中一人にして出かけるにも不安があります。
1. 空間の拡張とバリアフリー化
• 水回りの拡張: トイレ、洗面脱衣室、浴室を一体的に拡張しました。これにより、介護用の福祉用具(シャワー椅子など)や介助者が入るための十分なスペースが確保されています。
• 移動の容易さ: 廊下からだけでなく、洗面脱衣室からもトイレへアクセスできるようにするなど、最短距離で移動できる動線設計がなされています。
• 段差の解消: 床材を和室からフローリングへ変更することで、車椅子や歩行器、または杖をついての移動もスムーズになり、転倒リスクを低減しています。
2. 将来を見据えた設計
• 有効開口寸法の確保: 廊下からの入り口に1,030mmの3本連動引き戸を採用しています。これは、車椅子や介助者が必要な幅を十分に確保した、非常に配慮の行き届いた設計です。
• 自立支援: 「一人でできることが増えた」というお母様のご感想にある通り、環境を整えることが、ご本人の自信と精神的な安定にもつながっています。
3.介護リフォームの基本的な考え方
介護リフォームにおいて、今回のような事例で共通して重要となる概念を整理しました。
介護リフォームの優先順位
介護リフォームを検討する際は、以下の順番で優先順位をつけるのが一般的です。
1. 安全性(転倒防止): 手すりの設置、段差解消、床材の滑り止め。
2. 移動性(動線確保): 車椅子が通れる幅(最低750mm〜850mm以上)の確保、引き戸への変更。
3. 自立支援: トイレや浴室の操作性の向上、洗面所の高さ調整。
4. 介助のしやすさ: 介助者が横に立てるスペースの確保。
今後、介護の状況が変化した際にも、拡張されたスペースや引き戸の採用は、介護する側にとっても負担を大幅に軽減する資産となるはずです。
ご家族にとっても、お母様が安心して自宅で過ごせる環境を整えられたことは、非常に大きな安心材料になったのではないでしょうか。
当社では、福祉住環境コーディネーター1級の資格を持った専門家が、施主様お一人おひとりの身体状況や生活動線に合わせた最適なプランをご提案いたします。
介護リフォームに関するご相談やご質問がございましたら、どうぞお気軽に「介護リフォーム.com」までお問い合わせください。
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